アルコホーリクス・アノニマス®序文

アルコホーリクス・アノニマス®は、経験と力と希望を分かち合って共通する問題を解決し、ほかの人たちもアルコホリズムから 回復するように手助けしたいという共同体である。

AAのメンバーになるために必要なことはただ一つ、飲酒をやめたいという願いだけである。会費もないし、料金を払う必要もない。私たちは自分たちの献金だけで自立している。

AAはどのような宗教、宗派、政党、組織、団体にも縛られていない。また、どのような論争や運動にも参加せず、支持も反対もしない。

私たちの本来の目的は、飲まないで生きていくことであり、ほかのアルコホーリクも飲まない生き方を達成するように手助けすることである。

(この序文の著作権はAAグレープバイン社にあります。)


AAの12のステップ

  1. 私たちはアルコールに対し無力であり、思い通りに生きていけなくなっていたことを認めた。
  2. 自分を超えた大きな力が、私たちを健康な心に戻してくれると信じるようになった。
  3. 私たちの意志と生き方を、自分なりに理解した神の配慮にゆだねる決心をした。
  4. 恐れずに、徹底して、自分自身の棚卸しを行い、それを表に作った。
  5. 神に対し、自分に対し、そしてもう一人の人に対して、自分の過ちの本質をありのままに認めた。
  6. こうした性格上の欠点全部を、神に取り除いてもらう準備がすべて整った。
  7. 私たちの短所を取り除いて下さいと、謙虚に神に求めた。
  8. 私たちが傷つけたすべての人の表を作り、その人たち全員に進んで埋め合わせをしようとする気持ちになった。
  9. その人たちやほかの人を傷つけない限り、機会あるたびに、その人たちに直接埋め合わせをした。
  10. 自分自身の棚卸しを続け、間違ったときは直ちにそれを認めた。
  11. 祈りと黙想を通して、自分なりに理解した神との意識的な触れ合いを深め、神の意志を知ることと、それを実践する力だけを求めた。
  12. これらのステップを経た結果、私たちは霊的に目覚め、このメッセージをアルコホーリクに伝え、そして私たちのすべてのことにこの原理を実行しようと努力した。

平安の祈り

神様、私にお与えください。
自分に変えられないものを受け入れる落ち着きを!
変えられるものは、変えてゆく勇気を!
そして、二つのものを見わける賢さを!

素朴な疑問

息子をAAに行かせようと思うのですが、悪い飲み方や、飲んだ時のごまかし方を教わったりしませんか?
そういえば僕も初めてのミーティングで帰りに飲み屋に誘われたらどうしようなどと思っていたなぁ。でもミーティング場で僕を迎えてくれたのは、あたたかい歓迎とほほ笑みがたっぷり入ったコーヒーだったな。一口飲んでホッとして安心したっけ。
AAのメンバーに、なるにはどんな手続きが必要なのですか?
オイ!新入り!」などと凄みを、きかせて色々な規則を押し付けられたら嫌だなぁ、と思いながら、おそるおそるAAの扉を開けたことが懐かしいなぁ。あっけないほど簡単で、ただそこに座れば、それでよかった。 自分にお酒をやめたい願望があればそれでOKと、いうことだったが、でも本当はまだ、うまく飲める方法はないかと 思って行ってみたのだけれど。
AAのミーティングは教会がやっているのですか?
AAのミーティング場は教会が多い。私も初めの頃はAAと教会は何かの関係があるのかもしれないと思っていた。でも、グループは教会に使用料をちゃんと払っているのを知った。グループは教会をミーティング会場として確保し、グループが自分達で責任持って運営しているのが分かった。
わたしはまだAAのミーティングには一度も出たことはないのですが、わたしたちのように、~
私もAAに行ったら今までの自分の酒のことをいろいろ聞かれ、その上で、これから厳しい指導を受けるのかと思ってびくびくしてたのだが、勇気を出してミーティングに行ってみたら、一人一人が順番に話をしていた。私にも順番が回ってきて、口を開いたら次から次へと話すことが出てきて、途中で止まらなくなってしまったほどだった。ほかの人の話を聞いていて自分もあんな生き方がしたいと思ったことがあったが、長く話すか、短く話すかということと、長くやめているかは何のつながりもないようだった。
私もAAに行ったら今までの自分の酒のことをいろいろ聞かれ、その上で、これから厳しい指導を受けるのかと思ってびくびくしてたのだが、勇気を出してミーティングに行ってみたら、一人一人が順番に話をしていた。私にも順番が回ってきて、口を開いたら次から次へと話すことが出てきて、途中で止まらなくなってしまったほどだった。ほかの人の話を聞いていて自分もあんな生き方がしたいと思ったことがあったが、長く話すか、短く話すかということと、長くやめているかは何のつながりもないようだった。
前に、飲みながらAAに行ったことがあって、その時「飲んで来ても、やめたいと思っている~
私のときも、どんなに強くやめたい!って思っても気がつくと飲んでしまって、まだアルコールは切れていなかったけれど、このままではいけないと思ってミーティングに行きました。でもみんなが迎えてくれて安心しました。次からは何とか飲まずに行ったけれど、何回目かのミーティングで、まだまだ飲酒欲求が強くて押え切れないほどだったとき、お酒の匂いをプンプンさせた人が入ってきて私のとなりに座ったことがありました。私、ちょっと耐えられそうにないほどで、もうだめだと思った時、ちょうどそばに座っていた私のスポンサーがその人のところへ行って 部屋の外へ連れ出してくれたので、とても助かったことがありました。そんな私は自己中心的すぎるかしら?
初めてミーティングに出て、自分の名前を言ったら、回りの人達が「ハーイ!」と口々に声を~
わたしも初めてのミーティングであなたと同じ体験をしました。そして今「ハーイ!」という声は、わたしたちにはこう届きます。「よく来たね。わたしも同じ。一緒にやろうね。」という親しみのこもったエールに。そして、ますますミーティングが好きになりました。
変なニックネームを使っているのはなぜ?おもしろいニックネームもあるけれど、かなり~
僕だって最初はとまどったよ。何しろ顔はどこから見ても日本人なのに、ジョンだのポチだのって、外国人だかペットの名前だか分からないみたいな名前なんだもの。でもさ、だんだんに分かったことは、みんなそのことが気に入っているってこと。メンバーの関心はその人の名前よりも「どうやってアルコールの問題を解決し、どういう生き方を今しているのか」ってこと。AAが最も大切にしている無名性をメンバー一人一人も大切にしているってことなんだ。
わたしは関係者なのでクローズド・ミーティングに参加した事がありませんし、まぁ実際、~
「やはり仲間だけのクローズド・ミーティングだと、誰に気兼ねも無く、自分の心のなかのことを、何でも話せるっていう安心感はあるよね」「そう、だから疲れたときなんか、たたみに横になって、でれっと話を聞いたりすることもあるけれど、きれいな保健婦さんなんかが来てたら、そんな格好は見せたくないもんね」「関係者の人とか、家族の人がいると、回復の見本をしめさなっきゃとか、回復への歩みを教えてあげなくっちゃ、っていう気持ちも働くし、まずいことは言っちゃいけないともおもうしね」「だからといって、全く様子が違うっていうほどではないよね
メンバーの方の発表が大変明るく、楽しいのは、何かそのような指導をされているのでしょうか?素朴な疑問:そ本当の名前も知らず、どこのだれだかも知らない人たちが集まっているのに、~
俺ってネクラだから、ミーティングでやっと自分のことをボソボソ話しはじめたら、みんながクスクスゲラゲラ笑い出したんだ。ずいぶんやな感じがして、帰りたかったけれど、でも席を立つ勇気もなくて、ずっと座っていた。そのうち、ほかのやつが話していることがすこしずつ耳に入ってきて、俺も思わずニヤッとしたときが"始まり"だった。ミーティングが明るくて楽しいっていう感じを受けたのだとしたら、それは今だからかっこうよく言えるのかもしれないけれど、分かり合える人の中にいる安心感や開放感があるからかな。
AAミーティングはなぜ対話がないのですか?
私もまったく同じ疑問を持ちました。でもグループのメンバーとなり、ビジネス・ミーティングというのに参加してみたら、理解できたと言うか、感動しました。
ミーティングで「4・5をやった」などと聞くが、どういうことですか?
おれも仲間の口から「4・5をやった」と言うのを聞いたときは、何のことだろうと思った。何しろ仲間の中には「一生飲めない身体だから」という言葉と、「4・5をやれ」という言葉を小耳にはさんで、「一升はだめだが、4合ならいいんだ」と思ったって言うやつもいるぐらいだから。おれも少ししてから、これは自分たちが回復していくための指針を表す12のステップの中のステップ4とステップ5のことだと分かった。そして、飲まないで行き続けるためには、自分の過去を大掃除し、そのことを、だれかと分かち合うことがとても大切なんだと感じて、4・5をやる気になったんだ。
AAで言っているバースディって何ですか?
ソブラエティ(飲まない行き方)をスタートさせた日を、新たな人生への誕生日としてバースディって呼んでいるんだ。ところであなたはバースディをAAで迎えましたか?僕はAAのプログラムを歩き始めた頃、1年のバースディを迎えた仲間がみんなからバースディケーキで祝ってもらうのを見て、ろうそくの灯がいやに輝いて見え、「自分も必ずあのろうそくを自分で消すぞ」と心に誓ったものでした。実際にその日を迎えるまでには、何回もバースディの日が変わり、 何年もの月日が必要だったけれど。だからこそ自分のバースディが迎えられたときには本当にうれしかった。
バースディを迎えるメンバーに、一言メッセージを書いた色紙を贈る習慣はいつごろから~
そういえば、スポンサーの色紙を預かって電車の網棚に忘れ、青くなってスポンサーに電話をしたら笑われたっけ。ともあれ、「最初に色紙を贈ったのは俺だ!」という仲間に聞いてみました。たまたま思いつきで始めただけなのに、気が付いたら、あっちこっちでもやっていた、ということだそうです。よその国のメンバーたちがビックブックの表紙の 裏にみんなから寄せ書きを書いてもらって、バースディを迎えた仲間にプレゼントしているのを見たことがあります。WSM評議員がミュンヘンのWSMに出たとき、「今日を新たに」を回して、お互いがそれぞれのバースディの日付のページに寄せ書きをしたそうですが、見せてもらったら、なんだか暖かい雰囲気が伝わってきました。
みんなよくスポンサーって言うけれど、スポンサーって世間ではお金の面倒をみてくれる人~
おれもそう思ってスポンサーにお金を借りにいったことがある。幸運かな、すぐに貸してくれた。でも、そのすぐ後、今度はスポンサーが俺に借りに来た。困ったときはお互いさまなのだ。スポンサーの関係をきっかけに、AAのなかで 生涯の友達ができたという感じがして、妙にうれしかった。以上はAAのスポンサーとは関係のない余談!
AAに行くと本当に酒がやめられるのかね?
AAなんかに行ったて酒なんかやめられっこない、とわたしも思っていました。でも不思議でした。ミーティングの時間中は自分が飲むことの心配をしていませんでした。自分の体験を正直に話すたびに、なぜかその力が増していく気がして、いやいや参加しても、帰りはなぜか口笛を吹いていました。まったく不思議な体験でした
ところで、どうして「ビックブック」って呼ぶのでしょう?
真剣すぎて笑ってしまうほどのドラマがありました。ぜひぜひ読んでください。
AAにはカウンセラーやセラピストがいて、指導してくれるのでしょうか?
JSOに電話をして同じ事を聞いたら、「AAは素人の集まりですから、カウンセラーや医師や指導者といった専門家はいません」と言われ、ムッときたことがあります。アル中なんかに俺の酒が止められるか!って。でもミーティングに行って、本当にここなら、やめられるって思った。分かってくれる人に初めて出会ったていう感じでした。専門家の助けとは別の助けの手があったんですね。
AAのプログラムの真髄は「回復」と「一体性」と「サービス」だっていうけれど、~
ムッムッ、答えが窮する鋭い質問ですね。あまりにも使いなれていて気付かなかった。「奉仕」ということですね。「サービス」にするか「奉仕」にするかは、これからの仲間たちの決断に任せるとして、ここではなぜサービスをするかというということで、答えをかえさせていただきたい。
AAはメンバーの献金だけで自立しているといっても、JSOや各地のオフィスをちゃんと運営~
僕も自分のいろいろな問題がAAで魔法のように解決しだして、ますますAAプログラムに強く引かれ、「政府は我々を援助すべきだ!」などと心の中で叫んだこともありました。でもAAの良さって、やっぱり、そういうところから縛られないところにあるんじゃないかと思う。だから足りなくなったら、やっぱりメンバーの自発的献金で、まかなうより方法がないんだろうな
また献金の話なんですが、AAのオープン・ミーティングや催し物のとき置かれた献金箱に~
それはそうですね。匂いがするんですよ、匂いが・・・なんてことだったらいいんですけれどねえ。AAメンバーは捜査犬ではないから、このようなテクニックで攻められるとお手上げ。ところで突然ですが、「幸せなら手をたたこう」って歌、知ってますか?あのなかでも言っているように、たいていは始る前に司会者が「態度で示そうよ」ということで、伝統7を読み、メンバーのみに献金をお願いするようにしているんですね。可愛くないけれど、そんなAAが僕は好きです
やっぱりAAって、いまひとつ分からないんですよね。
ともかく、AAのパンフレットを読んでください。そしてAAのオープン・ミーティングに出てみてください。1ヶ所だけでなく、何ヶ所かのミーティングに。そして、あなたが感じたAAが、AAなのでしょう。
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